令和7年度 事業報告

令和7年度 一般社団法人佐賀県視覚障害者団体連合会

事業報告

(自 令和7年4月1日 至 令和8年3月31日)

  1. 令和7年度事業報告 総括

令和6年4月1日より「改正障害者差別解消法」が施行され、公共機関のみならず、民間事業者に至るまで合理的配慮の提供が義務化された。

この2年間に会員から寄せられた主な感想は、「改正後しばらくは買い物や通院などの際、周囲の方々から声をかけていただいたり、必要に応じてサポートしていただくことがあったが、現在は、元の状態に戻っているような気がする」とか、「改正前とほとんど変化はみられない」など様々であった。

全盲の視覚障害者など、外出時に白杖を使用している場合は、周囲の方々の配慮もある程度行き届いているようであるが、弱視者(ロービジョン)で、外見上視覚障害者であることが分かりにくい場合には、不愉快な思いをしたり、トラブルになったりすることもあるとの報告を受けている。

これに関しては、我々もヘルプマークを使用することなどにより、ある程度解決するものと思われる。

さらに障害者に対する無理解や偏見などから起こってくる差別的意識を無くすため、障害者の人権啓発活動などに積極的に取り組んでいく必要があると考えている。

また、この他にも「移動のバリアフリー」「防災対策」「就労問題」及び「同行援護サービスの更なる充実」などの内容を含めた要望書を作成し、関係機関に提出している。

それにより、少しずつではあるが、音響式信号機、高度化PICS、誘導ブロックなどを新たに設置していただき、利用者からは大変喜ばれている。

これまで特に会員一人一人の声に耳を傾け、できることから取り組んでいくと共に、視覚連通信などを通して、会員への情報提供にも力を注いできた。

しかし、近年の物価高騰など、様々な影響により、福祉サービスの提供が十分に受けられなかったり、自営業者の経営の悪化など、我々を取り巻く環境は非常に厳しい状況となっているのが現状である。

そのような問題を一つ一つ解決していくため、我々は障害者の生活と権利を守ることを基本理念に、社会の一員として一人でも多くの会員が積極的に社会活動に参加すると共に、福祉の増進を目的とした各種の事業をさらに充実させていく必要があると考えている。

本会は設立からすでに70年以上を経ている団体である。我々は先人たちの苦労に敬意を表すると共に、時代の変化に取り残されることの無いよう、その責任を果たし、次代に受け継ぐ努力を続けて行かなければならないと強く感じている。

  1. 事業報告の概要
  2. 福祉大会開催事業県内の視覚障害者や支援者等が一堂に会し、私たちを取り巻く環境を広く知ってもらうとともに、視覚障害者の自立と社会参加の拡大を図り、差別の無い共生社会の実現と福祉の向上を目指すことを目的に、佐賀県視覚障害者福祉大会を開催した。大会では、参加者が直面している諸問題などについて情報交換を行い、相互の交流を促進することを目指す。第73回佐賀県視覚障害者福祉大会開催日:令和7年9月7日(日)場所:メートプラザ佐賀 多目的ホール他※ユーチューブ動画は後日配信内容:【午前の部】議事:令和7年度運動方針(案)の説明と承認宣言(案)、決議(案)の採択意見交換【午後の部】文化発表会お楽しみ抽選会参加者:当事者・関係者 120名、一般 66名 合計 186名
  3. 奉仕活動(マッサージ)事業県内の高齢者福祉施設へ各地域の視覚障害者協会が中心となってマッサージの奉仕活動を実施している。これは地域との交流を深め、社会参加を推進し、併せてあはき技術の向上を図るために役立っている。本会はこの取り組みを財政面から支援するため補助金を交付した。対象者:当該市町の高齢者福祉施設入所者実施団体:佐賀県内各市町の視覚障害者福祉協会訪問先:県内高齢者福祉施設3箇所参加者:のべ 10名補助金:18000円内訳:佐賀市視覚障害者福祉協会 3件 18000円(6月22日 桂寿園、ロザリオの園、甲陽園)
  4. 福祉機器展開催事業視覚障害者の日常生活や学習、就労を支援する様々な福祉機器等に実際に触れたり、利用法などの説明を受ける場を提供することで、視覚障害者の生活の質の向上を図ることを目的に福祉機器展を開催した。第29回佐賀県視覚障害者福祉機器展開催日:Ref: 令和7年11月30日(日)場所:佐賀県立視覚障害者情報・交流センター あいさが内容:視覚障害者用機器の展示、体験他出展企業など:10社(ICT講師相談を含む)来場者数:70名
  5. 視覚障害者生活行動訓練等事業(県からの委託事業)視覚障害者が生活する上で必要な技術を習得するための行動訓練および研修会等を実施した。

(1) 歌声コンサート

日時:令和8年3月1日(日)

場所:佐賀県立視覚障害者情報・交流センター あいさが

講師:ギター演奏者 幸松成実 氏

受講者:22名

(2) 女性部研修

女性部が企画し、県内の視覚障害者を対象として実施した。

・薫風コンサート

日時:令和7年5月18日(日)

講師:キングレコード歌手 マエダケンタロウ 氏

受講者:20名

・耳を傾けて聞いてみよう!お話会

日時:令和7年7月27日(日)

講師:司書 岩永衣子 氏、堤加保里 氏

受講者:15名

・手芸 クラフトバンドでカゴ作り

日時:令和7年9月28日(日)

講師:元佐賀県立盲学校教諭 池之迫光子 氏、田中直子 氏

受講者:13名

・より良い社会参加を目指して!「私たちのできること」

日時:令和7年11月2日(日)

受講者:13名

・料理 かき揚げ丼とお吸い物

日時:令和8年1月25日(日)

講師:元佐賀県立盲学校栄養士 久間はるみ 氏

受講者:17名

・知っておきたいお金の話(パート2)

日時:令和8年2月22日(日)

講師:ファイナンシャルアドバイザー 古賀久幹 氏

受講者:15名

(3) 青年部研修

青年部が企画し、県内の視覚障害者を対象としてICT機器の操作等の講習を実施した。

・ICT教室

日時:令和7年6月8日(日)、8月24日(日)、10月5日(日)、令和8年1月25日(日)

講師:

佐賀県立盲学校教諭 青山修二 氏

同 空地信藏 氏

佐賀ライトハウス六星館職員 城島美幸 氏

内容:実務・情報収集・コミュニケーション・趣味などにおけるICT機器の操作等

受講者:のべ12名

・軽スポーツ教室

日時:令和8年1月25日(日)

講師:佐賀大学モルックサークル「TWO FIFTY」

内容:モルック

受講者:11名

(4) 道路環境調査

日常生活の気になる場所を役員がガイドヘルパーと共に点検し、その情報を会員へ発信。

実施日:Ref: 令和7年12月14日(日)

場所:どんどんどんの森周辺

参加者:8名

  1. 中途視覚障害者緊急生活行動訓練等事業(県からの委託事業)人生の中途で視覚を失うことのダメージは計り知れないものがある。それらの障害を克服するための心のケアと日常生活に必要な技術を身につけ、健全な社会生活を営むことができるように必要な助言、指導、情報提供ならびに日常生活訓練や講習会などを実施している。

(1) 歩行訓練

中途視覚障害者および視力低下をきたしている県内視覚障害者の希望者に対して歩行訓練、コミュニケーション訓練、ADL訓練を実施した。

年間290回

講師:歩行訓練士 南奈々 氏

受講者:のべ290名

(2) 点字講習

視覚障害者にとっての読み書きの主な手段は点字である。しかし、その技術を習得するのはかなり困難で丁寧で、きめ細やかな指導と訓練が必要であるため、点字講習会を開催した。

年間7回

講師:元佐賀県立盲学校教諭 草野洋二 氏

受講者:のべ18名

  1. 盲ろう者向け通訳・介助員養成事業(県からの委託事業)

(1) 盲ろう者向け通訳・介助員養成事業

盲ろう者とのコミュニケーションには、高度で専門的な技術が必要であり、通訳・介助員の数はまだまだ不足している。また、盲ろう者向け通訳・介助員の資格を得るために、佐賀県知事が行う研修を受託し、盲ろう者向け通訳・介助員を育成し増員を図った。

受託内容に従い、次の内容で研修を行なった。

科目概要:

  1. 身体障害者福祉の概要
  2. 盲ろう者へのかかわり方、手話
  3. 触手話・点字についての方法および実技講師:国立リハビリテーション学院修了者、点字技能士、全日本ろうあ連盟手話指導者他対象者:盲ろう者の福祉に理解と熱意のある佐賀県内の一般の方で、手話・点字・音訳・要約筆記・介助員等に従事している方、又は視覚障害者あるいは盲ろう者へのボランティア活動をしている方養成講座:年8回 受講者:のべ105名

・1回目 講師:佐賀盲ろう者友の会 津村一美 氏、古田悦子 氏(国立リハビリテーション学院盲ろう者向け通訳介助員養成研修修了者)

講義内容:通訳介助者の心構え、盲ろう者福祉の現状、盲ろう福祉入門・概論、通訳・介助者体験談および疑似体験

・2回目 講師:長崎盲ろう者友の会 会長 荒木秀信 氏、手話指導者 平川信吾 氏

講義内容:盲ろう者の生の声を聞く(日常生活について)、手話の基礎学習(1)

・3回目 講師:視覚障害者生活訓練等指導員・歩行訓練士 南奈々 氏

講義内容:通訳介助の実践演習(1)

・4回目 講師:手話指導者 平川信吾 氏、元佐賀県立ろう学校教諭 平江潔 氏

講義内容:手話の基礎学習(2)、ろう学校の現状および教育について

・5回目 講師:視覚障害者生活訓練等指導員・歩行訓練士 南奈々 氏

講義内容:通訳介助の実践演習(2)

・6回目 講師:点字技能士 竹田壽和 氏

講義内容:点字の基礎学習

・7回目 講師:佐賀県立盲学校教諭 空地信藏 氏、鹿児島盲ろう者友の会 会長 林美喜子 氏

講義内容:盲学校の現状および教育について、盲ろう者の生の声を聞く(2)(日常生活について)

・8回目 講師:熊本盲ろう者友の会 前川千里 氏、佐賀盲ろう者友の会 龍正人 氏(佐賀県養成講座修了者)

講義内容:盲ろう者の支援方法等について、盲ろう者通訳技術の基本

(2) 盲ろう者向け通訳・介助員養成講習会指導者養成研修会

当該講習会の講師養成の為、厚労省が実施する「盲ろう者向け通訳・介助員養成講習会指導者養成研修会」が開催された。(年1回)

日時:Ref: 令和7年7月12日、13日、9月21日 オンライン / 8月23日、24日 対面 (計5日間)

受講者:なし

(3) スキルアップ研修(年1回)

日時:Ref: 令和7年11月29日(土)

場所:佐賀県立視覚障害者情報・交流センター あいさが

講師:みないろ会3名(南奈々氏、森きみ子氏、松本昌代氏)

講義内容:視覚・聴覚障害者における情報提供および対応方法について

受講者:30名

  1. 盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業(県からの委託事業)「盲」と「ろう」の重複障害者のコミュニケーションを支援して社会参加を推進するため、盲ろう者向け通訳・介助員の派遣手続きの支援を行った。対象者:佐賀県内盲ろう者利用回数:全日派遣71回、半日派遣61回利用内容(支援内容):・買い物等の日常の用事の同行・会話及び相談の通訳・病院などの手続きの支援・医療受診における通訳・役所の手続きの支援・各種行事に際しての参加同行・代筆及び読み書き等
  2. あはき研修会実施事業県内の視覚障害者のあはき業(あんまマッサージ指圧、はり、きゅう業)関係者を対象に、知識・技術の向上を目的とした研修会を行った。(年2回)

・1回目 日時:令和7年8月10日(日)

場所:佐賀県立視覚障害者情報・交流センター「あいさが」研修室

内容:リンパマッサージの基礎

講師:佐賀県立盲学校教諭 吉岡穣 氏

・2回目 日時:令和8年1月11日(日)

午前 研修1:「美顔・美容を目的とした鍼灸・マッサージの応用」

講師:ひぐちひろむ鍼灸院・接骨院院長 樋口大夢 氏

午後 研修2:「第38回九盲連あはき研修会報告及び情報交換」

報告者:草野洋二、蓮尾和敏、草野優子

受講者:のべ31名

  1. 音声版製作事業視覚障害者の中には点字の読めない人も多いため、佐賀県内の市や町が発行する広報類を市や町の委託を受けてCDに録音して、委託者の市や町に居住する視覚障害者の希望者に配布した。委託者:・佐賀市:市報さが、さが市議会だより他 各種お知らせ等・鳥栖市:市報とす・神埼市:市報かんざき、神埼市議会だより・佐賀県:参議院議員通常選挙公報、衆議院議員総選挙公報、さがすたいるフェスのご案内
  2. 日用品販売事業視覚障害者の利便性のために日用品の購入及び手続きの支援を行った。視覚障害者は日用品の買い物にも不便な人が多いので、日常必要な盲人用具や点字用紙等の一括購入を行い、希望者に販売することにより視覚障害者の日常の利便性を図った。
  3. 各種大会への参加

(1) 第78回全国視覚障害者福祉大会

日時:令和7年5月25日・26日(日・月)

場所:千葉県 参加者:4名

(2) 第79回九州盲人福祉大会

日時:令和8年2月15日・16日(日・月)

場所:大分県 参加者:10名

  1. 県内各地域での交流会等事業県内各地域、特に活動母体の無い地域や実質的に活動ができていない地域に居住する当事者などの意見や思いを聴く場を設け、実態を把握すると共に支援をしていくことで、会員増加と活動の活性化を図った。また、関係機関と協力しながら講演会や研修などを実施することにより、連携強化と支援者と当事者相互の真の理解促進を図った。特に今年度は、日頃行事等にあまり参加できていない会員の方々を中心に、直接お電話をさせていただき、お一人お一人の現状や課題をある程度把握することができた。
  2. 各種会議(1) 総会通常総会:Ref: 令和7年6月15日(日)、令和8年3月22日(日)臨時総会:Ref: 令和7年12月14日(日)

(2) 理事会

通常理事会:Ref: 令和7年6月1日(日)、令和8年3月8日(日)

臨時理事会:Ref: 令和7年11月23日(日)

(3) 監査

Ref: 令和7年5月27日(火)

(4) 九盲連理事会

Ref: 令和7年7月5日・6日(土・日)、Ref: 令和8年2月15日(日)

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