令和4年度 一般社団法人佐賀県視覚障害者団体連合会 運動方針

令和4年度 一般社団法人佐賀県視覚障害者団体連合会

運動方針

1. 点字図書館から新たに建て替わった佐賀県立視覚障害情報交流センター(愛称あいさが)が令和4年4月1日に開館した。私たち視覚障害者の重要な拠点施設として、これまで以上にその役割を十分に果たされることを要望する。

2. 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、あはき業の治療院を経営する視覚障害者の生活はひっ迫している。また、訪問マッサージ事業所などにおいては、解雇が相次いだことにより、生活の糧を失った者もいることから、施術所や事業所などへ十分かつ息の長い支援を行い、継続した就労環境と安定した収入の確保が図られるよう要望する。

3.  私たち視覚障害者の生活にとって居宅介護サービスや同行援護サービスは必要不可欠である。そのため、昨今の度重なる新型コロナウイルス感染拡大の中であっても、過度のサービス低下が生じないよう要望する。

4. 同行援護サービスにおいて、サービス提供施設の増加ならびに利用時間数の拡充、サービス内容での地域間格差の是正を要望する。

5. 視覚障害者の安全な移動のため、横断歩道への音響式信号機ならびにエスコートゾーンの設置を要望する。

6. 視覚障害者の安全な利用のため、全ての駅でホームに内方線付き点状ブロックの敷設やホームドアまたは落下防止柵の設置を要望する。また、運転本数の削減や無人駅化については、私たちも含めた障害者や高齢者などのいわゆる交通弱者の意見を聞き、利便性と安全性を最大限確保されるよう要望する。

7. 情報バリアフリーのため、テレビ放送の視覚障害者向け解説放送の充実、外国語放送の日本語吹き替えならびに緊急速報などの字幕の音声化の促進を要望する。

8. 日常生活用具の給付については、個々のニーズに応じた給付を行うとともに、地域間格差を是正するよう要望する。

9. 災害時などでの要援護者対策、とりわけ視覚障害者の避難対策の推進を要望する。また、障害者の安心安全な避難生活のため、福祉避難所の開設や運営マニュアルの整備を要望する。

10. 多くの視覚障害者が従事する「あはき業」の職域を守り、無免許業者の進出を防ぐためにも、日本視覚障害者団体連合などの関係機関と連携して「あはき法19条」を死守し、そのための裁判闘争を支援していく。

11.県や市町などからの公的文書や福祉サービス事業者などからの情報は、点字化や音声化して提供するなど、よりきめ細やかな配慮を要望する。

12. 県や市町において、読書バリアフリー法に基づく計画の策定ならびに環境整備を促進することを要望する。また、随時計画の見直しを行うとともに、視覚障害者だけでなく多くの障害者の意見を聞き、充実を図られていくことを要望する。